一般に『レデンプトール会』と呼ばれている私たちの修道会は、正式名称をラテン語で『Congregatio Sanctissimi Redemptoris (略称:C.Ss.R.)』といい、日本語では『至聖贖罪主修道会』と訳されます。

この「贖罪主」というキリストへの称号は詩編の「主は豊かな贖いに満ちている」ということばに由来するもので、「贖う」とは「買い戻す・取り戻す」という意味です。つまり神との間で失われてしまった一致を取り戻してくださるのが贖い主キリストであり、その名をいただく本会は「貧しい人々に福音を知らせるために、神は私を遣わされた」と宣べられたキリストを模範として従うことを目的としています。

創立者である聖アルフォンソ・デ・リゴリは、辺鄙な地域で貧困にあえぐ人々、霊的援助が極端に不足している人々のために献身的に奉仕した人物でした。その精神にのっとり、レデンプトール会は福音宣教・司牧を行う際に“もっとも見捨てられた人々、とくに貧しい人々”を優先しています。ここでいう“貧しい人々”とは、社会的・経済的な弱者であるか否かにかかわらず、洗礼を受けていながらもキリストの贖いの恵みに浴することができないでいる人々、そしてまだ福音を知らず、あるいはそれを救いのことばとして受け取っていない人々のことを指します。

本会の会憲に「レデンプトール会員は、とくに司牧上緊急必要性のあるところで尽力する」とあるように、必要とされる場所へいつでもどこへでも出かけてゆき、その地の人々が罪から解放されて、ともにキリストの恵みにあずかれるように働くことが、レデンプトール会の大きな特徴なのです。
活動の具体的な内容としては、本会は主に直接的に神のみことばを宣べ伝える方法をとっており、黙想会、練成会、説教、カウンセリング、ゆるしの秘跡での指導などを通 して人々の魂に働きかけ、神の国のよりよい住民となれるように絶えず刷新をうながしています。

また共同生活を基本にしていることも、レデンプトール会の特徴のひとつです。これは使徒たちにならって共同で宣教活動を行い、共同で生活することが、司牧に欠かせない愛徳に満ちた精神を養うためにもっとも効果 的な実践方法であるからです。そのため共同体としての生活は、単に一緒に住むということではなく、会員同士の人間的また霊的な真の交わりの場とされています。この交流によってレデンプトール会の会員たちは使徒職にふさわしい精神を育み、救い主キリストの偉大なみ業と贖いの協力者、担い手となることができるように日夜努力しています。

       
◆レデンプトール修道会の紋章◆
3つの丘の中央に十字架が建てられ、
そこにご受難の際に用いられた槍と海綿が
組みあわされています。
左右にはイエスとマリアを表わす文字、
上方に光を発する瞳、
そして全体に冠がかぶせられています。
紋章を飾るラテン語は、
「主は豊かな贖いに満ち、慈しみ深い。」
(詩編130・7 )です。
       
 
Congregatio Sanctissimi Redemptoris